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指値注文・逆指値注文の使い方|違いと損切りへの応用を解説のアイキャッチ
2026-07-26

指値注文・逆指値注文の使い方|違いと損切りへの応用を解説

指値注文と逆指値注文の違い、買い・売りでの使い分け、損切りへの応用、注文時の注意点を初心者向けに具体例とともに解説します。

#初心者#注文方法#リスク管理

この記事でわかること

・指値注文と逆指値注文の違い(「価格を待つ注文」と「変化を待つ注文」)

・押し目買い・ブレイクアウト・損切りでの使い分け方

・逆指値を損切りに応用する4ステップと、注文時の注意点

この記事に出てくる用語損切り約定指値注文

株を始めると、成行注文(値段を指定せず今すぐ売買する注文)のほかに「指値注文」と「逆指値注文」という言葉に出会います。名前は似ていますが、注文が成立する条件と使う目的は大きく異なります。この違いを曖昧にしたままだと、安く買うつもりの注文が出せなかったり、損切りのつもりが利益確定の注文になったりします。今回も、アゲハとサチ先生の会話で順番に見ていきましょう。

指値注文とは

アゲハ
サチ先生。「指値(さしね)注文」って何? 名前からして値段を指すんだろうなとは思うんだけど。
サチ先生
その直感で合っていますよ。指値注文とは、売買したい価格をあらかじめ指定する注文方法ですね。買い注文なら「指定した価格以下」、売り注文なら「指定した価格以上」でだけ約定(やくじょう。売買が成立すること)します。
アゲハ
たとえば今1,000円の株を「980円まで下がったら買いたい」と思ったら?
サチ先生
980円の「買い指値」を出しておきます。株価が980円以下まで下がって売り手と条件が合えば約定しますし、下がらずに1,010円へ上がっていったら買いません。つまり「この価格より不利なら取引しない」と宣言する注文ですね。フリマアプリで「980円までなら買います」と値段を先に決めておくイメージです。

反対に、900円で買った株を「1,050円になったら利益を確定したい」なら、1,050円の売り指値を出します。株価が1,050円以上になり、買い手と条件が合えば約定します。指値注文の中心にあるのは「希望する価格」です。

買い指値の考え方

買い指値は、現在値より安い価格で買いたいときに使うのが基本です。チャート上の支持線(株価が下げ止まりやすい価格帯の線)、直近安値、移動平均線(過去一定期間の平均価格をつないだ線)など、反発を期待する水準に注文を置く方法があります。

上昇トレンド中の押し目で支持線付近まで下がったところを買うチャートの例
アゲハ
支持線のところに買い指値を置いておけば、自動で安く買えるじゃん。便利でしょ。
サチ先生
便利ですが、落とし穴もあります。安く買えることと、良い取引になることは別物なんですね。株価が支持線を勢いよく割り込んで落ちている最中でも、置いていた指値は約定してしまいます。落ちてくるナイフを自動でつかむ装置にもなり得ます。
アゲハ
うわ、こわ……。じゃあ何を決めてから注文すればいいわけ?
サチ先生
最低でも次の3つですね。1つずつ確かめましょう。①なぜその価格で買うのか、②約定後どこまで下がれば見立てが外れたと判断するか、③どこまで上がれば利益を確定するか。価格だけでなく、取引全体の計画をセットで作ることが大事です。

売り指値の考え方

保有株の売り指値は、主に利益確定に使います。過去に何度も上昇を止められた抵抗線(株価が上げ止まりやすい価格帯の線)や、事前に決めた利益目標の少し手前に置く方法が一般的です。

アゲハ
抵抗線が1,200円なら、ぴったり1,200円に売り指値を置けばいいわけ?
サチ先生
必ず1,200円で売れるとは限りません。ほかの参加者も同じ水準を意識して売り注文を並べますからね。ですから1,195円や1,190円など、少し手前に置いて確実性を上げる考え方もあります。逆に、上昇の勢いが強いのに近すぎる売り指値を置くと、利益を早く確定しすぎることもあります。全株を一度に売らず、一部だけ指値で確定して残りは値動きに追随させる方法もありますね。

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逆指値注文とは

アゲハ
次は「逆指値(ぎゃくさしね)」ね。指値の逆……? 高く買って安く売る注文ってこと? それ損するじゃん。
サチ先生
いい疑問ですね。逆指値注文は、指定した価格に到達したことをきっかけに、あらかじめ設定した注文を発注する仕組みです。目的は安さや高さではなく、相場が重要な水準を越えたという「事実」に対応すること。火災報知器のようなもので、温度(価格)が設定値に達したら自動でアラーム(注文)が動くイメージですね。

代表的な用途は二つあります。

  • 抵抗線を上抜けたら買う「ブレイクアウト注文」
  • 支持線を下抜けたら売る「損切り注文」

買いの逆指値

横ばいの抵抗線を上抜けて上昇が加速するブレイクアウトのチャート例
アゲハ
今1,000円で、1,050円に強い抵抗線があるとしたら、どう使うわけ?
サチ先生
「1,050円を越えたら上昇が加速しそうだ」という仮説を立てたなら、1,051円などに買いの逆指値を置きます。条件に達するまで注文は動かず、到達したら成行や指定した指値の買い注文が自動で出ます。上抜けを確認してから参加できるのが利点ですね。ただし証券会社によって、条件の指定方法や到達後に出せる注文の種類は違いますから、確認が必要です。
アゲハ
置いておけば上がったときだけ買えるなんて、最強の注文じゃん。
サチ先生
弱点もあります。急騰時には想定より高い価格で約定することがありますし、一瞬だけ抵抗線を越えてすぐ戻る「ダマシ」に巻き込まれることもあります。逆指値を置けば自動的に勝てるわけではなく、約定した後の損切りもセットで必要ですね。

売りの逆指値

保有株が一定価格まで下がったら売る注文は、損切りの基本的な使い方です。たとえば1,000円で買った株について「950円を割れたら上昇シナリオが崩れる」と考えたら、950円以下になったことを条件とする売りの逆指値を設定します。相場を見ていない時間に下落しても、条件到達後に自動で売り注文が出ます。

アゲハ
損切りの価格って、「5%下がったら」みたいに決めればいいわけ?
サチ先生
損失額や割合だけで決めないことが大事ですね。支持線割れ、直近安値割れ、上昇トレンドの崩れなど、「買った根拠が否定される場所」に置くのが基本です。そのうえで損切りまでの距離が大きすぎるなら、位置を無理に近づけるのではなく買う株数を減らす。ここを逆にすると資金管理が崩れやすくなります。

指値と逆指値の違い

両者を迷わないためには、「現在値に対してどちら側で、何を待つ注文なのか」を整理します。まず、現在値を基準に4つの注文がどこに位置するかを図で確認しましょう。

成行・指値・逆指値の位置関係の模式図。現在値の水平線の上側に逆指値買い(この値段まで上がったら買う)と指値売り(この値段まで上がったら売る)、下側に指値買い(この値段まで下がったら買う)と逆指値売り(この値段まで下がったら売る=損切り予約)を配置
売買 指値の代表用途 逆指値の代表用途
買い 押し目や支持線で安く買う 抵抗線の上抜けで買う
売り 目標価格で利益を確定する 支持線割れで損切りする
アゲハ
うーん、表を見ても、実戦でパッと区別できる自信がないんだけど。
サチ先生
こう覚えてみてください。指値は「価格を待つ注文」、逆指値は「変化を待つ注文」。買いなら、指値は現在値より下で「安さ」を待ち、逆指値は現在値より上で「上抜けという変化」を待ちます。売りなら、指値は現在値より上で利益確定を待ち、逆指値は現在値より下で損失の限定を待つ。この一言でだいたい整理できるはずです。

指値と逆指値をどう使い分けるか

押し目買いでは指値だけに頼らない

上昇トレンド中の押し目(一時的な下落)を狙うとき、支持線付近への買い指値は便利です。しかし、支持線に「触れたこと」と「支持されたこと」は違います。

アゲハ
触れたのと支持されたのって、何が違うわけ?
サチ先生
トランポリンに例えると、着地した瞬間と、跳ね返ったのを見届けた後の違いですね。安全性を重視するなら、支持線への接近後に下げ止まりを確認して、陽線転換(ローソク足が上昇の形に変わること)などを見てから成行や指値で入ります。価格を少し譲る代わりに、落下中の株を自動でつかむリスクを減らせるんです。事前注文を使う場合も、約定と同時に売り逆指値を設定できる注文方法があれば活用して、入口と出口をセットで考えていきましょう。

ブレイクアウトでは逆指値を使う

抵抗線突破を狙う場合、抵抗線より上に買い逆指値を置けば、価格が条件を満たしたときだけ参加できます。

アゲハ
じゃあ抵抗線のすぐ上に置いておけば安心じゃん。
サチ先生
実は、抵抗線と同じ価格帯にはみんなの注文が集中しやすいんです。わずかな上抜けで約定した直後に反落する、いわゆるダマシが起きやすいポイントですね。終値での突破を待つ、出来高(売買された株数)の増加を確認する、突破後の戻りで支持を確認するなど、ダマシを減らす条件を加えるとよいと考えられます。逆指値は注文を自動化する道具であって、売買ルールそのものを作ってくれるわけではありませんから。

利益確定と損切りを同時に準備する

買い注文が約定した後、上には売り指値、下には売り逆指値を置くと、利益確定と損切りの両方を準備できます。証券会社によっては、片方が成立するともう片方を自動で取り消す注文方式もあります。

アゲハ
1,000円で買って、1,100円で利益確定、960円で損切りにしたら、どう評価すればいいわけ?
サチ先生
利益の候補が100円、損失の候補が40円ですから、手数料や滑り(設定価格とのズレ)を除いた損益比は約2.5対1ですね。ただし数字だけ先に決めて、チャート上の根拠を無視してはいけません。1,100円の手前に強い抵抗線があるなら目標を調整しますし、960円より上でシナリオが崩れるなら、そもそも入口を見直したいところです。

逆指値を損切りに応用する手順

損切り注文は、次の順番で設計すると感情に左右されにくくなります。

損切り位置の置き方を示した図。直近の安値や支持線の少し下など、シナリオが崩れたと判断できる価格に置く例

1. エントリー根拠を言葉にする

「上がりそう」ではなく、「上昇トレンド中に支持線で反発した」「レンジ上限を出来高とともに突破した」など、確認できる条件にします。根拠が明確なら、どの状態になれば誤りかも決めやすくなります。

2. シナリオが崩れる価格を決める

押し目買いなら押し安値の下、ブレイクアウトなら旧抵抗線へ明確に戻った水準などを候補にします。日中の小さな揺れで何度も損切りされるなら、値動きに対して位置が近すぎる可能性があります。

3. 許容損失から株数を決める

アゲハ
株数ってどうやって決めるわけ? 手持ちの範囲で適当に……じゃダメでしょ。
サチ先生
計算式がありますよ。許容株数 = 一取引の許容損失額 ÷ 1株あたりの損切り幅。たとえば1回の取引で許せる損失が5,000円、買値から逆指値までの距離が50円なら、5,000÷50で100株ですね。実際には手数料や滑りもありますから余裕を持たせます。損切り幅が広い銘柄ほど株数を減らせば、口座へのダメージを一定に保ちやすくなります。

4. 買った直後に逆指値を置く

アゲハ
損切りの注文って、含み損が出てから考えればよくない?
サチ先生
そこが一番危ういパターンですね。含み損が出てからだと「もう少し待てば戻るかも」という感情が入り込みます。ですから注文前に位置を決めて、約定後すぐに設定する。そして損切り価格を不利な方向へ動かさないこと。上昇に合わせて逆指値を引き上げて利益を守る変更はあり得ますが、損失を広げる方向の変更は当初の資金管理を壊してしまいます。

注文時に注意したいこと

約定しないリスク

指値注文は価格に届いても必ず約定するとは限りません。同じ価格に先に並んでいる注文が多ければ、自分の順番まで売買が回ってこないことがあります。「安値が980円だったから980円の買い指値は成立したはず」とは限らない、という点は検証時にも意識しましょう。

滑りが発生するリスク

逆指値の条件価格は、約定価格の保証ではありません。決算発表や相場急変で価格が飛ぶと、設定価格より大幅に不利な価格で成立することがあります。

悪材料ニュースで株価が窓を開けて急落し逆指値の設定価格を飛び越えるチャートの例
アゲハ
950円に逆指値を置いたのに、900円で売れちゃうこともあるってこと?
サチ先生
あり得ますね。悪いニュースで株価が950円を飛び越えて一気に下がると、条件に達した時点で出る注文は、そのときの価格で約定しますから。特に出来高が少ない銘柄、値幅制限の付近、寄り付き前後は価格差が広がりやすいです。最悪の場合どの程度の損失になり得るかも考えておきましょう。

注文の有効期限

当日限り、期間指定、週末までなど、有効期限の設定を確認します。古い分析に基づく指値が数日後に残っていて、意図しないタイミングで約定することがあります。相場の前提が変わった注文は取り消し、毎日の取引開始前と終了後に未約定注文を確認する習慣をつけましょう。

証券会社ごとの仕様

逆指値、注文訂正、複合注文の名称や条件は証券会社によって異なります。条件判定が約定値なのか気配値なのか、条件到達後に成行と指値のどちらを選べるかも確認が必要です。実際の注文前には、利用している証券会社の最新の注文ルールを確認してください。

よくある失敗

アゲハ
やりがちな失敗って、他にもある?
サチ先生
代表的なのは3つですね。①買い指値を株価の下落に合わせて下げ続けて、「支持線で買う」という当初の根拠を見失う。②通常の値動きの範囲内に逆指値を置いてしまい、損切り直後に想定方向へ動かれる。直近の値幅を観察して、必要な距離を確保しつつ株数で調整しましょう。③価格が逆指値に近づいたときに注文を取り消してしまう。事前ルールを守れなかった取引は、結果的に戻っても再現性のある成功とはいえません。注文価格・根拠・損切り・利益目標はセットで記録してくださいね。

当アプリでの練習方法

知識として違いを覚えたら、チャート上で注文価格を決める練習をします。当アプリの練習コースでは、先の値動きを隠した状態で売買判断を試せます。

まず、エントリー前に次の内容をメモします。

  1. 指値と逆指値のどちらを使う想定か
  2. 注文価格を決めたチャート上の根拠
  3. 損切り価格と利益目標
  4. 一取引で許容する損失
  5. 条件を満たさなければ見送る基準

次にチャートを進め、指値に届いた後の動き、逆指値条件を越えた後の動きを観察します。約定したかどうかだけで評価せず、注文を置いた時点の判断が一貫していたかを振り返ります。

アゲハ
練習を繰り返すと、何が見えてくるわけ?
サチ先生
「支持線に触れただけの買い指値は危なかった」「終値の突破を待つとダマシが減った」「逆指値が近すぎた」といった、自分のクセが見えてきます。成績を比べるときは勝率だけでなく、平均利益、平均損失、最大損失、ルールを守った割合も確認してくださいね。適切な逆指値で小さな損失が増えても、大きな損失を防げていれば資金管理は改善している、と考えられます。

まとめ

  • 指値注文は「価格を待つ注文」。買いは指定価格以下、売りは指定価格以上でだけ約定する。希望価格を優先できるが、約定しないこともある
  • 逆指値注文は「変化を待つ注文」。価格が条件に達したら注文を発注する仕組みで、抵抗線突破の買いや支持線割れの損切りに使える
  • 逆指値の条件価格は約定価格の保証ではない。急変時は滑りで不利な価格になり得る
  • 注文方法を選ぶ前に、エントリー根拠・シナリオが崩れる位置・許容損失・株数を決める
  • 指値や逆指値は、良い計画を正確に実行するための道具。ルールそのものは自分で作る

実際に練習してみよう

まずは実資金を使わず、チャートを見ながら「どこに、なぜ注文を置くか」を繰り返し練習しましょう。練習コースなら、未来が見えない状態のチャートで指値・逆指値の置きどころを何度でも試せます。

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よくある質問

指値注文と逆指値注文はどう違いますか?

指値は「今より有利な価格まで待つ」注文、逆指値は「今より不利な価格に達したら出す」注文です。押し目を待って買うのが指値、抜けたら買う・崩れたら売る、という変化に反応するのが逆指値という使い分けになります。

逆指値を使った損切りはどう設定しますか?

エントリーの根拠を言葉にし、その根拠が崩れる価格を決め、許容できる損失額から株数を逆算し、買った直後に逆指値を置く、という順番が記事で紹介している手順です。買う前に決めておくことが要点とされています。

逆指値を置けば必ずその価格で売れますか?

いいえ。逆指値は指定した価格に達したときに発注される仕組みのため、急変時には想定より不利な価格で成立すること(スリッページ)があります。想定どおりに約定しない場合があることは前提にしておく必要があります。

※本記事は教育目的の一般的な解説であり、投資助言や特定銘柄の推奨ではありません。掲載内容は将来の投資成果を保証するものではなく、株式等の取引には価格変動等により損失が生じるおそれがあります。詳細は免責事項をご確認ください。