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2026-08-07

グランビルの法則とは|移動平均線を使った8つの売買パターンをやさしく解説

グランビルの法則は、移動平均線と価格の位置関係から売買タイミングを整理した古典的な考え方です。買い4つ・売り4つの計8パターンの意味と、初心者が実戦練習で使うときのポイント・注意点をやさしく解説します。

#テクニカル#移動平均線

この記事でわかること

・グランビルの法則=移動平均線と価格の位置関係から売買タイミングを整理した古典的な考え方
・買いの4パターンと売りの4パターン、それぞれの意味
・初心者がどのパターンから練習するのが取り組みやすいか、そして法則が機能しにくい場面

チャートに 移動平均線 を表示できるようになると、次に気になるのは「で、どこで買ってどこで売ればいいの?」という点ではないでしょうか。その疑問に対する古典的な整理が グランビルの法則 です。米国のアナリスト、ジョセフ・グランビル氏が提唱したもので、移動平均線と価格の位置関係 から売買タイミングの候補を「買い4つ・売り4つ」の計8パターンにまとめた考え方として知られています。今回もアゲハとサチ先生の会話で、1つずつ見ていきましょう。

グランビルの法則とは

アゲハ
サチ先生。移動平均線の引き方は覚えたんだけど、結局いつ買えばいいのか分かんないんだけど。
サチ先生
そこで昔から参照されてきたのがグランビルの法則ですね。「価格が移動平均線に対してどの位置にあるか」で売買タイミングの候補を8つに整理したもの、という理解で大丈夫です。地図でいえば「道(移動平均線)と自分(価格)の位置関係」で現在地を判断するイメージでしょうか。
アゲハ
8つも! 多すぎじゃん。
サチ先生
大丈夫ですよ。実は買い4つと売り4つは鏡合わせなんです。買いの4つを理解すれば、売りはそれをひっくり返すだけ。まず買いから順番に見ていきましょう。

移動平均線そのものの読み方に不安がある人は、先に 移動平均線の基本 を読んでおくと理解がスムーズです。

8つのパターンの全体像を先に図で押さえておきましょう。

グランビルの法則の8パターンの模式図。波打つ移動平均線の周囲に、買い①上抜け・②押し目・③接近反発・④乖離後反発を緑丸、売り①下抜け・②戻り・③接近反落・④乖離後反落を赤丸で配置

ここまでの内容を、実際のチャートで練習できます(無料・登録不要)

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買いの4パターン

買い①:下向きだった線を価格が上抜けたとき

下落が続いたあと、移動平均線が横ばい〜上向きに変わり、価格が線を 下から上へ突き抜ける 場面です。下降トレンドから上昇トレンドへの転換候補として注目される形で、いわゆる ゴールデンクロス と近い発想の整理です。

アゲハ
ずっと線の下にいた価格が、線を飛び越えた瞬間ってことでしょ。
サチ先生
そのとおりです。ただし線がまだ急な下向きのまま上抜けた場合は「だまし」になりやすいと言われています。線が横ばい〜上向きに変わっているかをあわせて確かめる、というのが古典的な条件ですね。

買い②:線の上で一時的に下がったとき(押し目)

上昇トレンド中、価格が一時的に下がって移動平均線を少し割り込む、あるいは線の近くまで下がったあと、再び上昇に戻る場面です。いわゆる 押し目 買いの整理にあたります。

押し目買いのチャート例。上昇トレンド中に一時的に下がった価格が下げ止まり、再び上昇して高値を切り上げていくイメージ
アゲハ
上がってる最中なのに、わざわざ下がるのを待つわけ?
サチ先生
上昇トレンドでも価格は一直線には上がらず、階段のように「上がっては少し下がる」を繰り返すことが多いんです。その「少し下がったところ」を狙うのが押し目買いですね。高いところで飛びつくより有利な価格で買える可能性がある、という考え方です。
アゲハ
エレベーターを1階まで待たずに、2階で乗るみたいな感じでしょ。
サチ先生
いい例えですね。ただし「少し下がった」がそのまま下落トレンドへの転換になることもあります。どちらになるかは事前には分かりません。ですから、どこまで下がったら諦めるか(損切りライン)とセットで考えていきましょう。詳しくは押し目買いの解説記事も読んでみてください。

買い③:線に近づいて、割り込まずに反発したとき

買い②とよく似ていますが、こちらは価格が移動平均線に 接近したものの、割り込まずに 反発する形です。線が支えとして機能した場面、という整理になります。

アゲハ
②と③はどう違うわけ? ほとんど同じに見えるんだけど。
サチ先生
違いは線を割ったかどうかだけですね。②は一度割ってから戻る形、③は割らずに反発する形です。実戦では厳密に区別せず、まとめて「移動平均線付近での押し目買い」として扱う人も多いです。

買い④:線から大きく下に離れたあとの反発

下落が続いて、価格が移動平均線から 大きく下に離れた(乖離した) あと、線に向かって戻ろうとする反発を狙う形です。「下がりすぎたものは一度戻りやすい」という自律反発の考え方に基づく整理で、4つの中では唯一の逆張り系です。

アゲハ
下がってる最中に買うわけ? 怖くない?
サチ先生
実際、買い④は8つの中でも難易度が高いとされています。ゴムが伸びきったら縮む、という発想ですが、どこまで伸びるかは事前には分かりません。反発を待たずにさらに下がり続けることもあります。慣れるまでは「こういう整理もある」と知っておく程度で十分ですね。

売りの4パターン

売りの4つは、買いの4つを上下逆さまにしたものです。

アゲハ
ってことは、売り①は「上向きだった線を価格が下抜けたとき」でしょ?
サチ先生
そのとおりです。整理するとこうなりますね。売り①=上昇後に線が横ばい〜下向きに変わり、価格が線を上から下へ抜ける(トレンド転換の候補)。売り②=下降トレンド中に一時的に線を上抜けたあと再び下がる(戻り売り)。売り③=線に近づいたが超えられずに反落する。売り④=線から大きく上に離れたあとの反落、です。

売り②の「戻り売り」は、チャートで見ると次のような形です。

売り②(戻り売り)のチャート例。下降トレンド中に一時的に戻した価格が再び下落するイメージ
アゲハ
売り④は「上がりすぎたから一度下がりやすい」って、買い④の逆でしょ。
サチ先生
そのとおりです。なお現物株の取引では、売りサインは「新しく売りを仕掛ける」よりも持っている株をどこで手放すかの目安として使われることが多いですね。保有中の株が売り①の形になったら一度手仕舞いを検討する、といった使い方です。

実戦での使い方

アゲハ
8つ覚えた。全部のサインを監視すればいいんでしょ?
サチ先生
実は、8つすべてを同時に狙う人は多くないんです。よく聞くのは、トレンド方向に沿った買い②・買い③の押し目買い系から練習するという進め方ですね。流れに逆らわない分、逆張り系の④より判断がシンプルだと言われています。
アゲハ
まずは「上昇トレンド中の押し目」だけを探せばいいってことね。それならあたしにもできそうじゃん。
サチ先生
ええ。①のトレンド転換は「本物の転換か、だましか」の見極めが難しく、④の逆張りはさらに難しいですね。まず②③で「線まで下がるのを待って買う」という型を身につけて、慣れてから他のパターンに広げるのが一般的な順番です。具体的な手順は押し目買いの攻略ガイドにまとめてあります。

注意点:法則が機能しにくい場面

グランビルの法則には、あらかじめ知っておきたい弱点が2つあります。

アゲハ
この法則があれば、もう怖いものなしじゃん。
サチ先生
そこは言い切れません。まずレンジ相場では機能しにくいんです。価格が一定の範囲を行ったり来たりする相場では、移動平均線と価格が何度も交差して、買いサインと売りサインが頻発してしまいます。法則が想定しているのは、あくまでトレンドのある相場ですね。
アゲハ
もう1つの弱点は何なわけ?
サチ先生
④の「大きく乖離したら反発を狙う」の「大きく」に決まった基準がないことですね。何%離れたら十分なのかは銘柄や相場環境によって変わります。そこは分かっていません。そして何より、8つのどのパターンも「そのとおりに動かないことがある」。サインが出ても逆方向へ進む場面は普通にありますから、損切りラインとセットで使うのが前提です。

8パターン早見表

番号 状況 一般的な解釈
買い① 下向きだった線が横ばい〜上向きになり、価格が線を上抜け 上昇トレンドへの転換候補
買い② 上昇中、価格が一時的に線を割り込んで再上昇 押し目買いの候補
買い③ 上昇中、価格が線に接近するも割らずに反発 押し目買いの候補(線が支え)
買い④ 価格が線から大きく下に乖離 自律反発狙いの逆張り候補
売り① 上向きだった線が横ばい〜下向きになり、価格が線を下抜け 下降トレンドへの転換候補
売り② 下降中、価格が一時的に線を上抜けて再下落 戻り売りの候補
売り③ 下降中、価格が線に接近するも超えられず反落 戻り売りの候補(線が抵抗)
売り④ 価格が線から大きく上に乖離 反落狙いの逆張り候補

いずれも「そのパターンが出たらそうなる」という保証はなく、前後のトレンドや他の材料とあわせて判断の候補として使う、という位置づけです。

まとめ

  • グランビルの法則は、移動平均線と価格の位置関係 から売買タイミングを買い4つ・売り4つに整理した古典的な考え方
  • 買いは「①上抜け ②押し目(一時的な割り込み) ③接近して反発 ④大きな下方乖離後の反発」、売りはその逆
  • 初心者は逆張り系の④よりも、トレンド方向に沿った ②③の押し目買い系 から練習するのが一般的とされる
  • レンジ相場では機能しにくく、乖離の「大きさ」に決まった基準もない
  • どのパターンも法則どおりに動かないことがあるため、損切りラインとセットで判断材料の1つとして使う

実際に練習してみよう

8つのパターンは、図で覚えるだけでは実戦で使えるようになりません。実際に動くチャートに移動平均線を表示して、「今は買い②の押し目か? それとも下落転換か?」と自分で判断する練習を繰り返すことで、判断の手順を言語化しやすくなります(練習が成果を保証するものではありません)。本サイトなら、リアルな値動きのチャートを未来が見えない状態でリプレイ再生し、仮想のお金で試せます。

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アゲハ(応援役のマスコット)

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よくある質問

グランビルの法則はどの期間の移動平均線で使えばいいですか?

決まった正解はありません。提唱者のグランビル氏は200日移動平均線を使ったとされますが、日本では日足の25日線や75日線に当てはめて見る人も多くいます。まずは1本の線に絞って、価格との位置関係を観察するところから始めるのが取り組みやすい方法です。

8つのパターンを全部覚えて使うべきですか?

8つすべてを同時に狙う人は多くないとされています。特に買い④・売り④のような逆張り系は難易度が高いと言われるため、初心者はトレンド方向に沿った押し目買い系(買い②・買い③)から練習するのが一般的な進め方です。

グランビルの法則どおりに動かないこともありますか?

あります。特に価格が一定の範囲を行き来するレンジ相場では、移動平均線と価格が何度も交差するためサインが機能しにくいとされています。8つのパターンは判断材料の1つであり、結果を保証するものではありません。

※本記事は教育目的の一般的な解説であり、投資助言や特定銘柄の推奨ではありません。掲載内容は将来の投資成果を保証するものではなく、株式等の取引には価格変動等により損失が生じるおそれがあります。詳細は免責事項をご確認ください。