この記事でわかること
・押し目買い(上昇トレンド中の一時的な下落で買う手法)の基本的な考え方
・押し目の目安になる3つのポイント(移動平均線・直近の安値・トレンドライン)
・初心者がやりがちな失敗パターンと、その避け方
この記事に出てくる用語:押し目・戻り/移動平均線/トレンドライン
株の売買手法の中で、最も王道とされるのが 押し目買い(おしめがい) です。英語ではバイ・ザ・ディップ(buy the dip)とも呼ばれ、プロもアマも使う基本中の基本。この記事では、アゲハとサチ先生の会話で、押し目買いとは何か、実際にどう使うか、失敗パターンまでを見ていきましょう。
押し目買いとは
アゲハサチ先生。「押し目買い」って言葉をよく見るんだけど、何かを押すわけ? ボタンとか?
サチ先生いい質問ですね。押し目買いとは、上昇トレンド(株価が上がり続けている流れ)の途中で、一時的に株価が下がったところを狙って買う方法のことです。この一時的な下げを「押し目」と呼びます。
アゲハ上がってる株なのに、わざわざ下がったときに買うわけ?
サチ先生そうですね。株価は一直線には上がりません。上がっては少し下がり、また上がる……と階段のように進むことがほとんどです。エレベーターではなく階段をイメージしてください。その「少し下がった段差」が押し目です。

ちなみに、逆のパターンは 戻り売り と呼ばれます。
アゲハ戻り売りは、下がってる株が一時的に上がったところで売る、ってこと?
サチ先生そのとおりです。下降トレンド中の一時的な上昇で売る手法で、押し目買いとはちょうど鏡写しの関係ですね。
ここまでの内容を、実際のチャートで練習できます(無料・登録不要)
押し目買いのシナリオで練習する →なぜ押し目買いが有効とされるのか
アゲハでも、下がったところで買うのって怖くない? そのままもっと下がるかもしれないじゃん。
サチ先生その警戒心は大事にしてください。だからこそ「上昇トレンド中」という条件が効いてきます。上昇トレンドが続いている銘柄は、買いたい人(需要)が売りたい人(供給)を上回っている状態が続いている、と考えられます。
アゲハ人気のお店で、行列がずっと続いてる状態みたいなものでしょ?
サチ先生うまい例えですね。行列店なら、雨の日に少し客足が減っても、晴れたらまた行列に戻ります。株も同じで、一時的に調整で下げても、そこで待ち構えている買い手が多ければ再び上昇に戻りやすい、という考え方です。
アゲハ……まあ、分かった。高いところで慌てて飛びつくより、有利な値段で買えるってことね。
サチ先生ええ。この「買い手が多く押し戻される水準」を見極めて買うことで、高値掴み(いちばん高いところで買ってしまうこと)を避けつつトレンドに乗れるのが押し目買いの利点ですね。ただし必ず反発する保証はありませんから、あとでお話しする「損切り」とセットで考えていきましょう。

押し目の目安になる3つのポイント
「どこまで下がったら買うのか」。押し目買いで注目される下値の目安は、主に3つあります。
| 目安 |
見つけ方 |
人によるブレ |
向いている場面 |
弱点 |
| 移動平均線 |
チャートに表示するだけ |
ほぼ無い(期間の選択のみ) |
上昇が続いている局面 |
急な下げでは大きく割り込む |
| 直近の安値・高値 |
過去に反発した価格を見る |
少ない |
何度も試された価格帯がある場面 |
目安が近くに無いこともある |
| トレンドライン |
安値と安値を自分で結ぶ |
大きい(引き方で変わる) |
角度が一定の上昇局面 |
引き直すと結論も変わる |
まずは移動平均線から始めるのが取り組みやすいとされています。表示するだけで誰が見ても同じ線になり、判断のブレが少ないためです。
1. 移動平均線(MA)
アゲハ押し目って、どこまで下がるのを待てばいいわけ?
サチ先生最もよく使われるのが移動平均線(一定期間の終値の平均をつないだ線。MAとも呼ぶ)ですね。特に25日移動平均線や75日移動平均線が有名です。
アゲハ平均の線が、なんで買う目安になるわけ?
サチ先生上昇トレンド中は、株価が移動平均線の上で推移することが多いんです。実際に確かめると、一時的に下げて線にタッチした付近で反発する(下げ止まって上がり出す)場面がよくあります。バスケのドリブルで、ボールが床で跳ね返るイメージですね。

2. 直近の安値・高値
アゲハ移動平均線のほかにも目安はある?
サチ先生過去の安値や高値ですね。こうした価格は、サポートライン(支持線=株価を下から支える床のような価格帯)として機能しやすい水準です。
アゲハ前に下げ止まった場所では、また下げ止まりやすいってこと?
サチ先生そういうことですね。直近の安値付近で下げ止まる動きを確認できたら、押し目として狙える可能性が高まります。
3. トレンドライン
アゲハトレンドラインって何なわけ?
サチ先生チャートの安値と安値を結んだ右肩上がりの線のことですね。上昇トレンドの「坂道」を表す線で、この線の付近で反発すれば押し目として有効とされています。
アゲハ3つの目安、全部いっぺんに覚えなきゃダメ?
サチ先生まずは移動平均線から始めるのがおすすめですね。チャートに表示するだけで誰でも見られますから。慣れてきたら、残りの2つも順番に意識していきましょう。
押し目買いの失敗パターン
便利な押し目買いですが、初心者がつまずきやすい落とし穴もあります。代表的な失敗を3つ見ていきましょう。
失敗1:トレンドが終わっているのに押し目と判断してしまう
アゲハ押し目だと思って買ったのに、そのままズルズル下がっちゃうことはないわけ?
サチ先生いちばん多い失敗がまさにそれですね。上昇トレンドが崩れて下降トレンドに転換した後の下げは、押し目ではなく単なる下落の途中です。ここで買うと損切りが続きやすくなります。
アゲハ見分けるコツはあるの?
サチ先生目安のひとつが、さきほどのトレンドラインですね。トレンドラインが明確に割れた後は押し目買いしないのが基本とされています。坂道そのものが壊れたら、その坂はもう登れませんから。
失敗2:深すぎる押し目を拾いに行く
アゲハ安く買えるほどお得なんだから、うんと下がるまで待ったほうがよくない?
サチ先生気持ちは分かります。ただ、下がれば下がるほど「まだ上昇トレンドなのか」が怪しくなるんですね。「下がれば下がるほど得」と考えて早すぎる水準で買うと、さらなる下落に巻き込まれることがあります。
アゲハじゃあ、いつ買えばいいわけ?
サチ先生セオリーは反発の兆候が見えてから入ることですね。ローソク足(一定期間の値動きを1本で表す図)の下ヒゲや、陽線(始まりより終わりの価格が高い足)への転換を確かめてからエントリーすると、精度が上がりやすいと言われています。
失敗3:損切りラインを決めていない
アゲハ損切りって、自分から損を確定させることでしょ。なんだかもったいない気がするんだけど。
サチ先生そう感じるのは自然だと思いますよ。でも「押し目だと思ったのに反発しない」ケースは必ずあります。ですからエントリー前にどの価格まで下げたら撤退するかを決めておきましょう。
アゲハ決めておかないと、どうなるわけ?
サチ先生ズルズル持ち続けて、損がどんどん膨らみやすくなります。支持線を明確に割れたら素直に損切る。その判断の積み重ねが、長期的には成績を安定させると言われています。
押し目買いを練習する方法
押し目買いは、文章で読むだけでは身につきません。リアルな値動きのチャートで「ここで買えるか」を判断する練習が必要です。
アゲハ知識は分かってきたけど、いきなり本物のお金で試すのはまだ怖いんだけど。
サチ先生だからこそ練習ですね。本サイトのチャートリプレイなら、過去のチャートを未来が見えない状態で再生して、仮想のお金で売買できます。上昇トレンドのシナリオで「ここで押し目を拾えるか」を何度でも確かめられますよ。
アゲハどんな手順でやればいいの?
サチ先生基本はこの流れですね。順番に見ていきましょう。
- 上昇トレンドのシナリオを選ぶ
- 移動平均線(MA)をONにして表示する
- 株価が移動平均線付近まで下落したら買いを検討する
- 反発して上昇したら利確(利益を確定して売ること)、割り込んだら損切り
アゲハこれを繰り返せば、うまくなれるわけ?
サチ先生繰り返すうちに、押し目の形が目で分かるようになってきます。焦らずコツコツ続けてみましょう。
まとめ
- 押し目買いは、上昇トレンド中の一時的な下落で買う順張り(トレンドと同じ方向に売買する)手法
- 押し目の目安は「移動平均線」「直近の安値・高値」「トレンドライン」の3つ
- 失敗しやすいのは、トレンド転換後の買い・早すぎるエントリー・損切りラインの未設定
- 上達の最短ルートは、チャートリプレイで何度も反復練習すること
実際に練習してみよう
チャートリプレイなら、現実的な値動きのチャートで、押し目買いを何度でも仮想資金で練習できます。まずは上昇トレンドのシナリオから試してみましょう。
押し目買いを練習できるコースへ →
関連ガイドもあわせてどうぞ。
※本記事は教育目的の一般的な解説であり、投資助言や特定銘柄の推奨ではありません。掲載内容は将来の投資成果を保証するものではなく、株式等の取引には価格変動等により損失が生じるおそれがあります。詳細は免責事項をご確認ください。