本文へスキップ
株の出来高の見方入門|多い・少ないの目安と価格との組み合わせの読み方のアイキャッチ
公開 2026/8/1・更新 2026/9/3

株の出来高の見方入門|多い・少ないの目安と価格との組み合わせの読み方

出来高とは何か、多い・少ないを判断する目安の考え方、価格と出来高の組み合わせ(上昇+増加・上昇+減少など)の読み方、セリングクライマックス、ブレイクアウト時の出来高確認まで初心者向けに解説します。

#テクニカル#初心者

この記事でわかること

・出来高とは何か、なぜ株価だけでなく出来高も見る必要があるのか

・「上昇+出来高増加」「上昇+出来高減少」など、価格と出来高の組み合わせの基本的な読み方

・セリングクライマックス(売りの最終局面)と、ブレイクアウトの本物・ダマシを見分ける出来高チェック

この記事に出てくる用語:出来高/ブレイクアウト/ダマシ/セリングクライマックス

出来高の見方を覚えると、チャートから読み取れる情報が一気に増えます。出来高とはその期間に成立した売買の数量のことで、株価が「値段」なら出来高は「参加者の熱量」です。今回も質問役のアゲハの疑問から始めましょう。

アゲハ
サチ先生、チャート下の棒グラフっていつも無視してたんだけど。あれが出来高?
サチ先生
そう、その日に売買が成立した株数を表す棒ですね。

出来高とは何か

出来高は、ある期間(日足なら1日)に売買が成立した株数です。買い1,000株と売り1,000株が成立すれば、出来高は1,000株とカウントされます。

アゲハ
それを見て何が分かるの?
サチ先生
「その値動きにどれだけの人が参加したか」が分かります。行列の店は評判が本物、という感じですね。

大勢が参加した値動きは信頼しやすく、閑散とした中での値動きは疑ってかかる。出来高は値動きの「信頼度」を測るものさしだと考えてください。

アゲハ
出来高が多い・少ないって、何と比べて判断するの?
サチ先生
絶対的な基準はなく、その銘柄の普段の出来高との比較で見ます。

目安の一例として、直近20日くらいの平均出来高と当日の棒を見比べる方法があります。平均より明らかに高ければ「増加」、低ければ「減少」です。人間でいう平熱との比較で、普段の姿を知っているからこそ異変に気づけます。

直近20日平均の出来高と当日の出来高棒を比較する図。当日の棒が平均線より高ければ増加、低ければ減少と読む

練習画面では、チャート下部の指標トグルで「Vol」をONにすると、出来高の棒グラフに移動平均線が自動で重なって表示されます。棒が平均線より上か下かを目で確認しながら、増加・減少の判断に慣れていきましょう。

価格と出来高の組み合わせ4パターン

出来高は単体で見るのではなく、価格の方向とセットで読みます。基本は次の4パターンです。

価格 出来高 読み方
上昇 増加 買いの勢いが本物。トレンド継続に期待する見方が多い
上昇 減少 上昇の勢いに陰り。息切れ・天井接近の警戒サイン
下落 増加 売りの勢いが強い。下落継続や投げ売りの警戒
下落 減少 売りが枯れてきた。下げ止まりが近い可能性
上昇の勢いが加速していくモメンタム加速のチャート例。出来高を伴う上昇が続く場面のイメージ
アゲハ
「上昇してるのに出来高が減ってる」のが警戒サインなの? 上がってるならいいじゃん。
サチ先生
祭りの屋台は開いてても客足が減れば要注意。新しく買いたい人が減っているサインです。
アゲハ
逆に「下落+出来高減少」が下げ止まりのサインなのはなぜ?
サチ先生
売りたい人が売り終えて、売り物が枯れてきた状態だからです。

セリングクライマックス|売りの最終局面

下落相場の終盤では、セリングクライマックスと呼ばれる動きが現れることがあります。恐怖に耐えられなくなった投資家が一斉に投げ売りし、急落と出来高の急増が同時に起きる現象です。

セリングクライマックスのチャート例。下落の最終局面で出来高が急増しながら急落し、その後反発に転じる場面
アゲハ
急落なのに出来高が爆発してる……怖くて買えない場面でしょ。
サチ先生
その「怖い」が手がかりなんです。売りたい人が全員売れば、あとは売る人がいません。
アゲハ
じゃあ出来高が急増した急落を見つけたら、そこで買えばいいじゃん。
サチ先生
それは早合点です。急落の途中でも出来高は増えるので、その瞬間には最後の投げ売りかは分かりません。

落ちてくるナイフを素手で掴むな、という相場の格言もあります。多くの人は急落そのものではなく、下げ止まって反発し始めたのを確認してから動きます。目安の一例として、平常時の数倍という出来高の急増がよく挙げられますが、これは銘柄や相場状況で大きく変わる数値です。

ブレイクアウトは出来高で信頼度を測る

ブレイクアウトとは、株価がそれまで超えられなかった高値(抵抗線)を上に抜ける動きのことです。ここでも出来高が重要な確認材料になります。

長いもみ合いのあと出来高の増加を伴って高値を上抜けるブレイクアウトのチャート例
アゲハ
高値を抜けた瞬間って、どれも同じに見えるけど。本物とダマシは何が違うの?
サチ先生
手がかりの1つが、ブレイクの瞬間の出来高です。

閉まっていた扉をこじ開けるようなもので、大勢で押せば(=出来高急増)扉は開いたまま先へ進めますが、少人数(=出来高が普段並み)ならすぐ閉じて押し戻されます。普段より明らかに多い出来高を伴ったブレイクほど信頼されやすいという見方があります。

アゲハ
出来高が少ないまま抜けたときは、どうすればいいの?
サチ先生
ダマシを疑うのが基本姿勢です。見送るか、高値圏を維持できるか確認してから判断しましょう。

出来高を見るときの注意点

  • 出来高だけで売買を判断しない。あくまで補助材料であり、ローソク足や移動平均線と組み合わせて使います
  • 材料(ニュース)による一時的な急増もあります。決算発表などで跳ねても、翌日には元通りということは珍しくありません
  • 出来高が極端に少ない銘柄は、少しの注文で価格が大きく動きやすく、思った値段で売買できないリスクがあります
出来高が少ない銘柄では少ない注文量でも価格が大きく飛ぶことを示す図。出来高が薄い状態でローソク足の値幅が広がる様子 普段の出来高が薄い銘柄ほど、少ない注文量で値段が飛びやすくなります。
アゲハ
出来高って万能に思えてきたけど、そうでもないんだ。
サチ先生
「体温計」のようなものです。熱の有無は分かっても、原因までは診断できません。

練習で「出来高の目」を養おう

価格と出来高の組み合わせは、知識として覚えるだけでは身につきません。チャートで「この上昇は出来高を伴っているか?」と確認する癖をつけて、初めて実戦で使えるようになります。

アゲハ
本番のお金で試すのはまだ怖いんだけど。どうやって練習すればいいの?
サチ先生
過去のチャートを未来が見えない状態でリプレイしながら仮想売買するのがおすすめです。

練習画面下部の指標トグルで「Vol」をONにし、ブレイクの瞬間や急落の場面で出来高の棒と移動平均線を見比べてみましょう。

まとめ

  • 出来高は売買が成立した株数で、値動きの「信頼度」を測るものさし。直近20日程度の平均との比較が目安の一例
  • 基本は価格の方向×出来高の増減の4パターン。「上昇+増加」は勢い本物、「上昇+減少」は息切れ警戒
  • セリングクライマックスは大出来高を伴う急落で、売りの最終局面となることが多いが、その瞬間の判別は難しく反発の確認が大切
  • ブレイクアウトは出来高急増を伴うかで信頼度を測る。伴わないブレイクや出来高が薄い銘柄はダマシ・急な値飛びを疑う
  • 出来高は補助材料であり、単独では方向を断定できない。ローソク足やトレンドと組み合わせ、損切りルールとセットで使う

執筆・運営:株トレ練習 運営

株式投資初心者向けに、チャートリプレイ形式のトレード練習と解説記事を個人で運営しています。

運営者情報を見る →
アゲハ(応援役のマスコット)

記事の内容を、実際の相場の値動きをもとにしたチャートで練習してみませんか?

もみ合いからのブレイクのシナリオで練習する →

初級・日足

関連記事

よくある質問

出来高はどれくらいあれば「多い」と言えますか?

絶対的な基準はなく、その銘柄の普段の出来高と比べて判断するのが一般的です。同じ株数でも、普段から売買の多い銘柄と少ない銘柄では意味が変わります。

価格と出来高の組み合わせから何が分かりますか?

上昇に出来高が伴っているか、上昇なのに出来高が減っているか、といった組み合わせから、値動きに参加者が付いてきているかを推測する見方が知られています。あくまで推測であり、断定はできません。

出来高だけで売買を判断できますか?

出来高は価格の動きを補強する材料であり、単独で方向を示すものではないとされています。価格の形(トレンドや節目)と合わせて確認する使い方が一般的です。

※本記事は教育目的の一般的な解説であり、投資助言や特定銘柄の推奨ではありません。掲載内容は将来の投資成果を保証するものではなく、株式等の取引には価格変動等により損失が生じるおそれがあります。練習で表示されるチャート・価格データは、シミュレーション用に生成した合成データ、または実際の市場の値動きを銘柄・日付が特定できないよう加工した派生データです。特定の実在銘柄の価格そのものではありません。詳細は免責事項をご確認ください。