
RSIの見方・使い方|買われ過ぎ/売られ過ぎを判定するオシレーター
RSIを図解中心で解説。上昇幅と下落幅の綱引きが0〜100の数値になる仕組みを先に押さえ、70/30ラインの使い方、期間設定の違い、ダイバージェンスによる転換サインを初心者向けに整理します。
この記事でわかること
・RSIは上昇幅と下落幅の「綱引き」を0〜100の数値にしたオシレーター(一定の範囲を行き来する指標)だということ
・逆張り・50ラインでの方向判定・ダイバージェンスという3つの基本的な使い方
・期間設定と、強いトレンドでは逆張りが効かないという落とし穴
この記事に出てくる用語:RSI/ダイバージェンス/移動平均線
RSI(Relative Strength Index、相対力指数)は、買われ過ぎ・売られ過ぎを数値化するオシレーター(一定の範囲を行き来する指標)です。移動平均線と並ぶ定番指標ですが、使い方を誤ると損失の原因になります。まずは質問役のアゲハの疑問から始めましょう。
体温計をイメージすると分かりやすいです。平熱が50で、70を超えたら「熱っぽい=過熱気味」、30を下回ったら「冷え過ぎ=売られ過ぎ」という目安になります。
RSIとは:上昇幅と下落幅の綱引き
RSIは直近14本の値動きで、上昇幅と下落幅のどちらが優勢かを綱引きのように0〜100の数値で示します。全部上昇なら100点、全部下落なら0点、五分五分なら50点です。
たとえば14本のうち上昇幅の合計が下落幅の合計より大きければ、綱引きは上昇側が優勢と判定され、RSIは50より高い値になります。逆に下落幅の合計の方が大きければ、RSIは50より低くなります。数値そのものより、「どちらの力が強いか」を測る道具だとイメージすると理解しやすくなります。
この綱引きの結果を、次の3つのゾーンで見るのが基本です。
- 70以上: 買われ過ぎ(上昇が優勢すぎる → 下落しやすい)
- 30以下: 売られ過ぎ(下落が優勢すぎる → 上昇しやすい)
- 50前後: ニュートラル(中立)
計算式(参考)
計算の中身を覚えなくても使えますが、参考までに示すと次のとおりです。
RSI = 100 - ( 100 / (1 + 上昇幅の平均 / 下落幅の平均) )
上の綱引きの点数化を、そのまま数式にしただけです。「上昇幅の平均」「下落幅の平均」は、直近14本のうち上昇した日・下落した日それぞれの値幅を平均した数値を指します。手計算する場面はほとんどなく、証券会社のチャートやアプリが自動で表示してくれます。数式を暗記するより、綱引きのイメージで「今どちらが優勢か」を読む練習の方が実践では役立ちます。
3つの基本的な使い方
| 使い方 | 見るもの | 効きやすい相場 | 効きにくい相場 | 初心者の難易度 |
|---|---|---|---|---|
| 逆張り | 70超え/30割れ | レンジ(横ばい) | 強いトレンド | 低い |
| 50ラインで方向判定 | 50より上か下か | トレンドが出ている場面 | 50付近を往復する場面 | 低い |
| ダイバージェンス | 価格とRSIの向きの食い違い | トレンドの終盤 | 方向感の無い場面 | 高い |
表の「初心者の難易度」は、パッと見て判断しやすいかどうかの目安です。逆張りと50ラインは数値を見るだけで判断できますが、ダイバージェンスは価格とRSI両方の形を見比べる必要があるぶん、慣れが必要になります。
同じRSIでも、どの相場で使うかによって向き不向きが変わります。難易度が低い2つの使い方から先に慣れ、ダイバージェンスは後回しで構いません。順に見ていきましょう。
1. 逆張り(70超えで売り/30以下で買い)
逆張りとは、値動きの流れとは反対方向に売買する手法のことです。RSIが70を超えたら売り、30を下回ったら買い、と判断します。3つの使い方の中で最もシンプルで、初心者が最初に試すことが多い方法です。
レンジの下限に近づいてRSIが30を下回ったら反発を狙って買い、上限に近づいてRSIが70を超えたら売りを検討する。これがレンジ逆張りの基本形です。RSIが「そろそろ端っこですよ」と教えてくれる感覚で使います。
2. 50ラインを方向判定に使う
RSIが50より上なら上昇優勢、50より下なら下落優勢と見る使い方です。トレンドフォロー(流れに乗る手法)の補助として使えます。押し目買い(上昇中の一時的な下げで買うこと)のタイミングを、50割れの有無で絞り込む使い方もよく知られています。
3. ダイバージェンス(逆行現象)
ダイバージェンスとは、株価とRSIの向きが食い違う現象のことです。株価が高値を更新してもRSIの高値が伸びない状態を「弱気ダイバージェンス」と呼び、天井転換の注意信号とされます。下落時の逆パターンは「強気ダイバージェンス」と呼ばれ、底打ちのサインとされます。仕組みの図解はMACDの記事にもあるので、あわせてご覧ください。
ダイバージェンスは「すぐ反転する」という約束ではありません。転換の可能性を早めに知らせてくれる予兆として、価格側の形が崩れたかどうかと合わせて確認するのが一般的な使い方です。
期間で反応速度が変わる
期間を短くすると反応が早くなる代わりにサインが増え、長くすると反応が鈍くなります。標準は14期間です。デイトレードのような短い勝負では標準設定だと反応が遅すぎることがあり、スイングのように数週間単位で保有する場合は逆に短い期間だとサインが多すぎて振り回されやすくなります。
どの設定が合うかは銘柄や取引スタイルによって違うため、まず標準の14で見方に慣れてから、必要に応じて短くしたり長くしたりして試すのがおすすめです。設定を頻繁に変えると過去の値との比較ができなくなる点にも注意しましょう。
強いトレンドでの落とし穴
強い上昇トレンド中は、RSIが70〜90の帯に貼り付いたまま株価が上がり続けることがあります。「行き過ぎたら戻る」という逆張りの考え方が通用しません。急落からのV字回復のような値動きでも同じことが起こり、RSIが30割れのまま下げ続けたり、70超えのまま上げ続けたりします。
移動平均線の向きを先に確認するという、この一手間を入れるだけでも、RSIを使った逆張りの失敗は減らせると考えられます。順張り(トレンドに乗る手法)と逆張りを場面で使い分ける意識が大切です。
単独で判断しない
RSIだけで売買判断するのは危険です。移動平均線やサポートライン(株価を支える節目の線)と組み合わせて使うのが基本です。天気予報が降水確率だけでなく空模様や風も見て傘を決めるように、複数の根拠が重なった場面だけ動くようにすると判断の質を上げやすくなります。
複数の根拠が同じ方向を示した場面だけ動くようにすると、1つのサインだけに頼るより判断のブレを減らせます。焦らず、条件が揃うまで待つ姿勢も大切な練習の一部です。
まとめ
- RSIは上昇幅と下落幅の綱引きを0〜100で示すオシレーター。70以上は買われ過ぎ、30以下は売られ過ぎの目安
- 70/30の逆張りはレンジ相場で使い、強いトレンド中は使わないのが原則
- 50ラインでの方向判定やダイバージェンスという一歩進んだ使い方もある
- 期間設定は標準の14から。短期は9、長期は21程度が目安
- サインは目安であり、必ず反転や継続を保証するものではありません。移動平均線やサポート/レジスタンスと併用するのが鉄則です
練習ではこう見る
- 練習画面下部の指標トグルで「RSI」をONにする
- レンジ相場のガイドを1本、トレンド相場のガイドを1本、それぞれリプレイで進める
- RSIが70または30に到達したあと、株価がどう動いたかを2つの相場で見比べる
- レンジでは反発しやすく、トレンド中は貼り付きやすいという違いを確かめる
- 慣れてきたら、指標トグルで「MA」(移動平均線)もONにして、トレンドの向きとRSIの動きを重ねて見る

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よくある質問
RSIが70を超えたら売っていいですか?
70超えは「買われ過ぎ」の目安とされますが、強い上昇トレンドでは70台に貼り付いたまま上げ続けることがあります。逆張りに使う場合は、トレンドが出ていない場面に限るなど条件を絞る方法が知られています。
RSIの期間設定は変えた方がいいですか?
14が広く使われる初期値です。期間を短くすると反応が早くなる代わりにサインが増え、長くすると鈍くなります。設定を頻繁に変えると比較ができなくなるため、まず14で基準を作る進め方が一般的です。
ダイバージェンスが出たら相場は転換しますか?
価格とRSIの向きが食い違うダイバージェンスは注意信号とされますが、出てからしばらくトレンドが続くこともあります。単独で判断せず、価格側の形が崩れたかどうかと合わせて確認する方法が使われます。
※本記事は教育目的の一般的な解説であり、投資助言や特定銘柄の推奨ではありません。掲載内容は将来の投資成果を保証するものではなく、株式等の取引には価格変動等により損失が生じるおそれがあります。練習で表示されるチャート・価格データは、シミュレーション用に生成した合成データ、または実際の市場の値動きを銘柄・日付が特定できないよう加工した派生データです。特定の実在銘柄の価格そのものではありません。詳細は免責事項をご確認ください。
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サチ先生
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